「ママがいい。」
保育園の玄関で泣くわが子を見送るたびに、胸が締めつけられました。
「私の関わり方が悪いのかな。」
「愛情が足りないのかな。」
「今日はちゃんと過ごせるんだろうか。」
毎朝、そんなことばかり考えていました。
元保育士の私が、親になって気づいた「受け取る側」と「送り出す側」の違い
実は私は、保育士として働いていました。
登園時に泣く子どもたちを何人も受け入れ、「大丈夫ですよ。お母さんが見えなくなると、意外と切り替えて遊び始めますよ。」と伝える側でした。
でも、母親になって初めて気づいたことがあります。
受け入れる側と、送り出す側は、まったく違う。
知識があることと、自分の子どもを送り出すことは別でした。
「きっと大丈夫。」
そう頭では分かっていても、泣くわが子を前にすると、保育士としての知識よりも、一人の母親としての不安のほうが大きくなってしまうのです。
先生から「少ししたら笑顔で遊んでいましたよ」と聞いて安心しても、翌朝また泣かれると、気持ちは振り出しに戻りました。
子どもには「環境になじむ力」がある
だからこそ、今なら送り出す保護者の気持ちがよく分かります。
先生との共有はもちろん大切です。
気になることや不安なことは、遠慮せず相談していいと思います。
でも一方で、細かいことまで気にしすぎなくても大丈夫なこともあります。
子どもは、ママと離れる瞬間は涙が止まらなくても、保育園では意外と気持ちを切り替えて遊んでいることが少なくありません。
私も、「今日は一日泣いているかもしれない」と心配していた日に、「すぐに遊び始めましたよ」「給食も食べましたよ」と聞いて驚いたことが何度もありました。
子どもには、自分で環境に慣れていこうとする力があります。
そして先生たちは、その姿をしっかり見守ってくれています。
だから、先生を信じて預けることも、とても大切なのだと感じました。
「ママがいい」と泣く子を送り出しているあなたへ
「ママがいい」と泣かれる毎日は、本当に苦しいものです。
周りから「そのうち慣れるよ」と言われても、今つらい気持ちは簡単には消えません。
それでも、あの日々を振り返ると、子どもは少しずつ自分のペースで前に進んでいました。
もし今、毎朝涙をこらえながら子どもを送り出しているママやパパがいたら、伝えたいことがあります。
- あなたのせいではありません。
- お子さんもちゃんと頑張っています。
- 泣いている姿だけが、その子の一日ではありません。
保育園で笑ったり、遊んだり、先生に甘えたりしながら、少しずつ安心を積み重ねています。
保育士だった私が、母親になってようやく気づいたこと。
それは、送り出す親も頑張っているということでした。
だから今日も、「いってらっしゃい」と送り出した自分にも、「よく頑張ったね」と声をかけてあげてください。

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